2025年は、複数回に分けて九州を一周するロングライドに挑戦している。
11月12日から25日までの14日間、熊本駅を出発し、福岡県・佐賀県南部を経て長崎駅までを走破した。
本記事では、その第三弾となる旅の日々を綴っていく。
DAY12:2025年11月23日(日)
長崎
移動距離:8km(累計578km)
累積標高差:65m(累計5,283m)
近代日本の原点を歩く ― 出島と港町の風景
まずは国指定史跡「出島和蘭商館跡」へ向かった。再現された建築物や展示物は密度が高く、日本とヨーロッパを結んだ経済・文化交流の拠点であった時代に思いを馳せる。日本の近代化の原点のひとつがここにあると考えると、感慨深いものがある。
その後は長崎水辺の森公園でひと休み。日本の航海練習船・日本丸が寄港しており、白い船体が青空に映えて美しかった。港町・長崎らしい穏やかな時間が流れていた。
海に浮かぶ廃墟 ― 軍艦島が語る繁栄と過酷
続いて、軍艦島デジタルミュージアムを訪れた。ドローン撮影による360度VRでは、現在は立ち入ることのできない廃墟内部までを間近に体感でき、島の実像が立体的に迫ってきた。
そしていよいよ、端島――通称・軍艦島を巡るクルーズへ。船が島に近づくにつれ、コンクリートの集合住宅が密集した姿が海上に浮かび上がる。その光景は、まさに“軍艦”の名のとおりであった。
かつてこの狭い島が「人口密度世界一」と言われた時代があったとは、にわかには信じがたい。
実際に島に立つと、炭鉱労働の過酷さや、そこで営まれていた生活の重みを想像せずにはいられなかった。
異国情緒と老舗の味 ― 長崎の街を締めくくる
下船後は大浦海岸通りへ。旧香港上海銀行長崎支店や旧長崎税関下り松派出所など、歴史的建築物が並ぶ通りを歩きながら、異国情緒あふれる長崎らしさをじっくりと味わった。
夕食は「四海樓」へ。元祖長崎ちゃんぽんと皿うどんの店として知られ、五階建ての大きな建物にまず圧倒される。名物のちゃんぽんは、想像していたよりもあっさりと上品な味わいで、老舗ならではの落ち着きを感じさせる一杯であった。
この日は自転車を使わず、徒歩で市内を巡った一日となった。ハイライトは、何と言っても軍艦島ツアーだった。興奮の余韻を胸に残しながら、宿まで静かに歩いて帰路についた。







