2025年は複数回に分けて九州を一周するロングライドに挑戦している。その第二弾の記録をお届けする。7月22日から8月4日までの14日間、鹿児島県・志布志港から熊本までを走破した。総走行距離は955km、累積標高差は9,560mに及んだ。
DAY9のハイライトは、枕崎市の観光と、吹上浜サイクリングロードである。
DAY9:2025年7月30日(水)
移動距離:77km(累計666km)
獲得標高:606m(累計7,171m)
本土最南端の始発・終着駅「枕崎駅」
本日のスタートは、本土最南端の始発・終着駅「枕崎駅」。 木の温もりを感じさせる駅舎は2013年にグッドデザイン賞を受賞しており、鉄道ファンや旅人に人気のスポットである。
火之神公園と高さ42mの奇岩「立神岩」
続いて訪れたのは火之神公園。 海に突き出すようにそびえる高さ42mの奇岩「立神岩」は、圧倒的な存在感を放つ景勝地で、枕崎を代表する観光スポットである。
さらに足を伸ばして、平和祈念展望台(戦艦大和殉難鎮魂之碑)へ。太平洋戦争末期、沖縄戦に向けて出撃した戦艦「大和」は、この地から約200km沖合に沈んでいる。碑の前で静かに手を合わせた。
ロシア地震による津波注意報と旅の判断
この日はロシア・カムチャツカ半島東方沖の地震により津波注意報が発令された。鹿児島県西岸の吹上浜付近を走行中に情報を得たが、東シナ海側でも最大1mの津波予報が出ていたことに衝撃を受けた。海岸に近づかず、極力内陸寄りのルートを選択する。旅先で土地勘のない状況だからこそ、危機管理の重要性を改めて痛感した。
廃線跡の吹上浜サイクリングロード
吹上浜公園から日置市帆ノ港まで、約23kmにわたる吹上浜サイクリングロードを走った。旧鉄道の廃線跡地が利用されており、沿線には駅跡が残されていた。海岸線から多少離れた内陸部の樹林帯を走っていたから、津波の恐怖感が薄らいで快適な一時だった。
いちき串木野「サクラカネヨ直売所」とご当地グルメ
本日の最終目的地のいちき串木野市では、昭和2年創業の吉村醸造株式会社が展開する調味料ブランド「サクラカネヨ」の直売所を訪問。 名物の「ミルク醤油かき氷」を味わった。ミルクの甘さに醤油のほのかな塩味と旨味が重なり、意外性と美味しさを兼ね備えたご当地スイーツだった。