2025年4月9日から22日までの13日間、九州を一周する自転車旅に出た。今回の旅はその第一弾として、新門司港(福岡)から志布志港(鹿児島)まで、約900kmを走り抜けた記録をお届けする。
DAY7:2025年4月15日(火)
別府市内の宿泊施設発 → 竹瓦温泉 → 田ノ浦ビーチ → 大分銀行 赤レンガ館 → 大分県立美術館 OPAM → 道の駅 さがのせき → 臼杵市内の宿泊施設(泊)。
移動距離:68.6km (計:464.9km)
累積標高差:446m(計:4,365m)
出発の朝、虹が迎えてくれた
この日は、出発時に別府の空に虹がかかっていた。昨日の荒天が嘘のように晴れ渡り、「今日はいい一日になりそうだ」と、自然と笑みがこぼれた。
地元に愛される「竹瓦温泉」で朝風呂
まずは、レトロな共同浴場「竹瓦温泉」へ。地元の人たちが続々と訪れる様子が印象的だった。湯温はやや熱めで、旅の疲れをしっかり癒してくれた。
途中、東京タワーや通天閣の設計で知られる内藤多仲氏による「別府タワー」を外観見学。営業前の静寂もまた風情があった。
重厚な近代建築と、懐かしの店舗へ
大分市中心部では、「大分銀行 赤レンガ館」に立ち寄る。これは東京駅を設計した辰野金吾氏の建築で、重厚で美しい明治建築が街の中に静かに佇んでいた。
その後、約20年ぶりに、かつて勤務していた会社の大分店へ。担当店舗だったこともあり、年に2回店舗に足を運んでいた。感慨深い思い出がよみがえった。営業前だったため、外観だけの訪問となったが、足を運べただけでも満足だった。
ジミー大西展で、まさかの本人登場!
続いて訪れたのは「大分県立美術館(OPAM)」。ジミー大西氏の原画展が開催されており、色鮮やかで大胆なタッチの作品群に魅了された。
驚いたのは、なんと本人がサプライズ登場したこと。「やってる、やってるぅ!」「お前もがんばれよ!」とおなじみのギャグに、会場は笑いと拍手に包まれた。芸人としてだけでなく、アーティストとしての顔にも深い感銘を受けた。
佐賀関から見える、あの岬
その後は「道の駅さがのせき」へ。目の前に広がる海の向こうには、愛媛県の佐田岬が見える。
実は、昨秋の四国一周自転車旅で佐田岬に立ち、「次は九州を走ろう」と心に決めた場所だった。今、こうしてその誓いを果たしていると思うと、胸にこみあげるものがあった。
旅はまだ、折り返し地点
旅を始めて、早くも1週間。九州の地図を改めて見ると、その広大さに圧倒される。これまでの走行距離も決して短くはないが、まだ今回のゴールには遠く及ばない。
気が遠くなるような距離を思うと、少し不安もあるけれど、それ以上に「まだまだ見たい景色がある」というワクワクの方が強い。