北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY46:2023年9月8日(金)
幕別町の宿泊施設 発→忠類ナウマン象記念館→道の駅コスモール大樹→フンベの滝→えりも黄金トンネル→襟裳岬→アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場(泊)
DAY46移動距離111km
累積移動距離3,889km
太古のロマンに触れる――ナウマン象記念館
まずは「忠類ナウマン象記念館」を見学。
昭和44年、旧忠類村で発見されたナウマン象の化石が展示されている。館内には全長4.3mの復元骨格標本もあり、そのスケールに圧倒される。
2〜3万年前の北海道にナウマン象が歩いていたと想像すると、胸が高鳴る。まさに太古のロマン。
不安だった道内最長トンネルを走破
広尾町から襟裳岬へ向かう道には、いくつもの長いトンネルがある。
中でも「えりも黄金トンネル」は道内最長の約5km。自転車旅にとっては難所の一つ。
走行前は緊張していたが、実際は交通量が少なく、大型車もほとんど通らず、安全に抜けられた。静かで暗いトンネル内を一心にペダルをこぐ時間は、ちょっとした非日常体験だった。
襟裳岬に到達――アザラシには出会えず
ついに「襟裳岬」に到達。旅の中でも特に訪れたかった場所のひとつ。
ここは北海道の背骨・日高山脈が太平洋に沈み込む終着点。壮大なスケールの地形が広がり、沖合2kmに渡って岩礁帯が続く。
ゼニガタアザラシの群れを探したが、この日は出会えず。それでも、岬に立って風を受ける時間は十分に特別だった。
雨予報で予定変更――最後のキャンプ泊へ
天気予報では翌朝から雨とのこと。少しでも先へ進んでおこうと判断し、「百人浜オートキャンプ場」から42km先の「アポイ山麓ファミリーパークキャンプ場」へ。
この旅最後のキャンプ泊となった。
広々としたキャンプサイトには他の宿泊者はおらず、見かけた鹿の数は10数頭。人よりも鹿が多い静かな夜だった。
明日は雨が激しくなる予報。午前中のうちに、新ひだか町のホテルへ早めにチェックインする予定。
ゴールまで、あと2日・178km
旅のゴールが目前に迫る中で感じるのは、期待と寂しさが入り混じった複雑な気持ち。
47日間走り続けた先に見える最終地点まで、あとわずか。