北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY38:2023年8月31日(木)
女満別湖畔キャンプ場 発→朝日ヶ丘展望台→豊郷(感動の径)→小清水原生花園→天に続く道終点→斜里町立知床博物館→クリオネキャンプ場(泊)
DAY38移動距離81km
累積移動距離3,052km
丘陵地をめぐる絶景の朝
女満別の高台にある「朝日ヶ丘展望台」からは、網走湖、斜里岳、知床連山までを一望。360度のパノラマが広がり、ひまわり畑がその景色を彩っていた。
その後は「感動の径」と名付けられた田園地帯へ。緩やかにうねる丘陵の道を走り抜ける。まるでジェットコースターのような道が、北海道らしいスケール感を感じさせた。
途中に立ち寄った「知床連山が美しく見える丘・豊郷」では、名前の通り、くっきりとした稜線が空に映えていた。
小清水原生花園で夏の終わりを感じる
約200種の野草が自生する「小清水原生花園」を散策。花の最盛期は6月中旬から7月下旬とのことだが、8月末でもその名残を楽しむことができた。
「天覧ヶ丘展望台」からは、知床から網走までを見渡す大展望。明日からいよいよ知床エリアに入るという実感が湧き、気持ちが高ぶる。
JR釧網本線の「原生花園駅」では、期間限定の駅に列車が入ってくるタイミングに偶然立ち会えた。
天に続く道と、川を遡る鮭の群れ
有名な絶景ルート「天に続く道」へ。国道244号から334号へと続く全長28.1kmの直線道路は、果てしなく空へと伸びていくかのような壮観な眺めだった。
その後、斜里川にかかる橋から下をのぞくと、遡上する鮭の大群に遭遇。川底を黒く染めるほどの数に圧倒される。鮭は生まれた川へ戻り、命を繋いで終わる。この目でその瞬間を見たのは初めてで、深く心を打たれた。
洗濯・散髪・充電、旅のリズムを整える
斜里町内のコインランドリーで、旅のルーティンでもある洗濯をこなす。3日に1度のこの作業は、清潔と快適を保つために欠かせない。
待ち時間には、近くの床屋で約3週間ぶりの散髪。鏡の中のさっぱりした自分に少し元気をもらう。
本日の宿はモバイルテント
宿泊先は「クリオネキャンプ場」。幌馬車風の電源付きモバイルテントに泊まる。雰囲気があるが、電圧がやや不安定なのか、デバイスの充電に時間を要したのが少し難点だった。
この日で累積走行距離は3,000kmを突破。東京から台湾を越えて、フィリピン・マニラあたりまでに相当する距離だ。地道に積み上げてきた道のりを思い返すと、我ながらよくここまで来たと実感する。