北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY29:2023年8月22日(火)
稚内市内の宿泊施設 発→稚内フェリーターミナル→(フェリー)→香深港フェリーターミナル→桃岩登山口 駐車場→元地灯台→桃岩登山口 駐車場→金田ノ岬→スコトン岬→澄海岬→久種湖畔キャンプ場(泊)
DAY29移動距離52km
累積移動距離2,269km
フェリーで礼文島へ渡る
今朝は6時30分、稚内港を出港。フェリーで約2時間、花の浮島・礼文島へと渡った。
当時の料金は、2等運賃2,960円+自転車1,740円で計4,700円。北海道の離島は、距離以上に「旅感」を一気に高めてくれる。
体調不良で予定変更、登山は断念
ただ、身体の調子は相変わらず重だるく、腹痛も継続中。
当初は礼文島の最高峰、礼文岳(標高490m)登山を予定していたが、無理は禁物。あらかじめ用意していたBプランへと切り替えた。
旅において「柔軟さ」は体力と同じくらい大切だと、改めて実感する。
花の浮島をトレッキング:桃岩展望台〜元地灯台
代わりに、桃岩登山口から元地灯台までの往復約4.5kmをゆっくりとトレッキング。
小道に咲く花々や眼下に広がる海、澄んだ空気が、五感をやさしく癒してくれる。
礼文島は「花の浮島」と呼ばれるだけあり、花の最盛期は過ぎていても、予想以上に多くの種類が咲いていた。
疲れた身体にも、目と心にはちょうど良い優しさだった。
なお、楽しみにしていた礼文林道のライドは、豪雨による被害で通行止め。自然の旅には、こうした不確定要素もつきものだ。
礼文島の岬巡り
午後は島の西側を北上しながら、岬めぐりへ。
途中で、なんと野生のアザラシを発見。
岩の上でごろんと日向ぼっこする姿に、思わず顔がほころぶ。
やがて到着した「スコトン岬」は、礼文島最北端の地。正面には無人島のトド島が浮かび、晴れていればサハリンが望めるというが、この日はあいにく雲が多く、海と空の境目が曖昧だった。
それでも、潮風と静寂に包まれる時間は、特別だった。
続いて向かったのは、礼文島随一の景勝地と名高い「澄海岬」。
海食崖の独特な地形と、コバルトブルーに澄んだ入り江の色が印象的。
名前の通り“澄んだ海”という言葉が、これ以上ないほどぴったりな場所だった。
日本最北端のキャンプ場に泊まる
今夜の宿は、「久種湖畔キャンプ場」。日本最北端のキャンプ場としても知られる場所だ。
特筆すべきは、ゴミステーションがあること。
北海道のキャンプ場はゴミ持ち帰り制が基本で、特に空になったCB缶(カセットボンベ)の処理にはずっと苦労していた。
ここでようやく廃棄でき、正直とてもありがたかった。