北海道一周4,000km・49日間の自転車旅日記。
北の大地に広がる豊かな自然、歴史、文化、食との出会いを綴る。
【期間】2023年7月25日〜9月11日(49日間)
DAY20:2023年8月13日(日)
札幌市内の宿泊施設 発→ 赤レンガ庁舎 → 北海道大学キャンパス → サッポロビール博物館 → 札幌大学植物園 → 北海道神宮 → 札幌市内の宿泊施設(泊)
DAY20移動距離26km
累積移動距離1,493km
自転車で巡る札幌の街
この日は札幌市内を軽装備の自転車でのんびり巡る。
何度も訪れた札幌の街も、自転車で走るとその景色が違って見える。目線が低く、風を感じながら走ることで、街の表情がより身近に感じられた。
改修中の「赤レンガ庁舎」
まず訪れたのは「北海道庁旧本庁舎」、通称「赤レンガ庁舎」。
現在は改修工事の真っ只中で、リニューアルオープンは2025年7月の予定。足場が組まれた建物の合間から、シンボルの八角塔を間近に見ることができた。
緑と歴史の北大キャンパス
続いて北海道大学のキャンパスへ。
かつての「札幌農学校」を前身とする北大は、広大な敷地内に数々の歴史的建築物を擁する。
「札幌農学校第2農場」や「古河講堂」、そして有名な「ポプラ並木」など、見どころは多い。緑あふれるキャンパスは、市民や観光客の憩いの場にもなっている。
ランチは北大近くのスープカレーの名店「ピカンティ本店」で。
スパイスの香りと濃厚な旨味が絶妙で、一言、「美味っ!」としか言えなかった。
サッポロビールと亡父の記憶
午後は「サッポロビール博物館」へ。
ここは、北海道遺産にも指定されている歴史ある建物で、サッポロビールのルーツが詰まっている。
私の実家はサッポロビールの特約店だった。
その縁もあって、外食時にはいつもサッポロビールを注文していた亡き父の姿が思い出された。サッポロがない時はキリンやアサヒを頼み、「マズイ、マズイ」と言いながら飲んでいた。幼心に「どれも同じじゃないか」と思っていたが、あれは父なりのこだわりであり、誇りでもあったのだろう。
ラベルの変遷を見ながら、そんな父の姿がふとよみがえった。
静かな佇まい、札幌大学植物園
その後、札幌市中心部にある「北海道大学植物園」へ。
園内には歴史的な建築物が点在している。「北海道大学農学部植物園博物館(旧開拓使札幌博物場)」、
「旧植物園門衛所」、「バチェラー記念館」など、明治時代に建てられた建物群は、西洋建築の様式美と北海道開拓の歴史を感じさせてくれる。
特にシンメトリーな構成の美しさが印象的だった。
旅の成就を祈願
最後に、札幌市内の静かな森に包まれるように建つ「北海道神宮」へ。
北海道総鎮守とされるこの神社で、北海道一周の無事を祈願。旅の安全のお守りを授かり、気持ちが引き締まる。