高松駅を起点・終点とする約1,400km、22日間の四国一周自転車旅日記。四国の自然、歴史、文化、食に触れた日々を綴る。
期間:2024年10月1日〜10月22日(22日間)
DAY19:2024年10月19日
西条市内発〜第68番札所 神恵院〜第69番札所 観音寺〜銭形展望台〜父母ヶ浜〜津嶋神社 遥拝殿〜丸亀市内泊。
DAY19移動距離98km(計1,346km)
DAY19累積標高差467m(計11,127m)
屛風のような四国山地
朝から小雨予報。雨の中を走ると考えただけで、気分は沈んでしまう。山並みにも徐々に霞がかかり始めたため、今日は予定を少し短縮し、早めに宿に入ることにした。
四国の中央を東西に貫く四国山地。まるで屛風のように、急峻な山々が折り重なるように連なっている。
石鎚山や剣山といった名山も多いが、これまで四国の山には一度も登ったことがない。
名物のアン雑煮うどん
再び香川県に入り、昼食にはやはりうどんを選ぶ。「本場かなくま餅福田」の名物「アン雑煮うどん」に挑戦。あんこ入りの餅が入ったうどんなんて初めてだが、甘じょっぱい出汁との相性が意外にも抜群。餅の専門店だけあって、餅の美味しさも格別。やや太めのコシのある麺も好みのタイプだった。小雨の中、わざわざ寄り道した甲斐があった。
銭形砂絵と父母ヶ浜
「銭形展望台」から望む巨大な「銭形砂絵(寛永通宝)」。残念ながら雨のため視界は悪く、その迫力は今ひとつだった。この砂絵を見た人は「健康で長生きし、お金に不自由しない」と言われているそうだ。
「日本のウユニ塩湖」とも称される「父母ヶ浜」。干潮かつ無風の条件下で、潮だまりが水鏡となり、幻想的な風景が広がる。干潮の時間でもないし、今日はあいにくの雨。風もあり、まったく映えず、ただの浜辺だった。
元祖たこ判焼き
雨で景色は楽しめないから、食べることだけが楽しみ。小腹を満たしに立ち寄ったのは、「元祖たこ判 小前」。昭和の香りが漂う店構えが、どこか懐かしい。タコ判焼きは、タコ入りのお好み焼きのような軽食で、コーラとの相性も抜群だった。
子供の守り神を祀る津嶋神社
「津嶋神社」は、沖合250mに浮かぶ小島にある。島に渡れるのは年に一度、夏季例大祭の2日間のみ。江戸時代から子どもの健やかな成長を願う人々の信仰を集めてきた場所で、今も多くの家族連れが訪れるという。
コリコリとして美味なイカのくち
晩飯は居酒屋へ。丸亀生まれの名物グルメ骨付き鳥の親鳥を注文。どこで食べてもハズレはないのか?たまたまなのか?何度食べても美味いものは美味い。
「イカのくち」の串焼きは、コリコリとした食感が楽しく、噛むほどに旨味が広がる逸品。思わず「うまいなあ」とつぶやき、ビールで流し込んだ。ふと顔を上げると、焼き物を担当していた店員さんと目が合う。きっと、こちらの反応を見ていたのだろう。無言で目が語る。「美味しいでしょ」「最高です」。親指を立てて感謝を伝えると、店員さんも満面の笑みで応えてくれた。