はじめに
バッグ、バッグ、バッグ。
バイクパッキングにおいて、最も重要といっても過言ではないのがバッグである。
北海道一周自転車旅における衣・食・住のギアは、1組のパニアバッグ、ハンドルバーバッグ、フレームバッグ、サドルバッグ、そして身に着けるヒップパックを含む計6つのバッグに分散して収納した。
バッグ選びの基準と工夫
フレームバッグを除き、すべてのバッグはアメリカ・シアトル発のバイクバッグメーカー「SWIFT INDUSTRIES」で統一した。バイクバッグは機能性もさることながら、ひとつのブランドで揃えることで装備全体の統一感が増すため、個人的な好みとしても重要である。
課題となったのはバッグの防水対策である。バッグ生地に採用されている「Ecopak」は高い耐久性と防水性を備えるものの、本体のシーム(縫い目)部分には防水処理が施されていないため、長時間の雨天走行では浸水のリスクが残る。一度でも浸水させてしまうと内部は乾きにくいのも難点。濡らしたくないギアは防水性の高いスタッフサックや丈夫なPP袋などの使用をお勧めする。
濡れたテント類は一時的にハンドルバーバッグへ移動させ、道中で見つけた日当たりの良い空き地で乾燥させるなどの対策を講じた。湿ったバッグの内部は宿泊施設泊の際にドライヤーや扇風機などで乾燥させる方法もある。
使用バッグの詳細紹介
SWIFT INDUSTRIES Zeitgeist
ハンドルバーバッグ
容量:12 リットル。
結露や朝露で濡れたテント、着替え、ゴミ、コンビニでの買い出し品など、一時的に発生する荷物を収納するために使用。ストラップの調整によって容量を拡張できる点が非常に便利であった。
SWIFT INDUSTRIES jr. Ranger Pannier
パニアバッグ
容量:10リットル×2(計20リットル)。
食料や寝具など、重量があり嵩張るギアを収納。サイドポケットの使い勝手向上のため、PPシートを自作してインサートして、ボトルの出し入れが楽になった。しかし、防水性が不十分でバッグの内部にカビが発生する事態に。旅の途中で購入した漬け物用PP袋が想像以上に有効であり、事前の準備不足を痛感した。
ギア一式を積載しての事前のテストライド時にフロントラックとパニアバッグの相性が良くないことが判明。デフォルトの鍋頭のネジとフックがラックに接触。ライド中の振動でラックに傷が入った。道具なのでラックの傷は気にしない方だが、塗装がハゲた所が錆びやすくなるので見過ごせない。
ネジの対応策は、鍋頭ネジを低頭ネジに自己責任で交換。強度不足を懸念したが、ネジは旅の最後まで問題なく使用に耐えた。
フックの方は、カットしたゴムチューブをフックカバーにして金属間の接触を無くした。
FAIRWEATHER Custom Order Bag
フレームバッグ
容量:3リットル。
ブルーラグにてオーダーメイドしたフルフレームバッグ。見た目の美しさを重視し、ボルトオン仕様とした。右側は上下2気室の2ジップ構造で、左側は1ジップのスリーブタイプ。主に自転車工具や鍵、バッテリー、撮影機材を収納。
SWIFT INDUSTRIES Olliepack
サドルバッグ
容量:6リットル。
軽量な衣料品を中心に収納。ロールトップ部分の撥水コーティングが一部剥がれるなどの経年劣化が見られたが、49日間のハードユースには十分に耐えた。完全防水ではないため、スタッフサックを併用。泥除け代わりにもなったが、雨天後の汚れは顕著であった。
SWIFT INDUSTRIES Ardea Pack
ヒップパック
容量:2.5リットル。
財布、日焼け止め、ハンカチなど頻繁に出し入れする小物類を収納。雨天時にはレインジャケットの下に装着し、内部がわずかに湿る程度で済んだ。日常でも使用できる汎用性の高さも魅力である。
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