ランニングを始めた頃に描いたふたつの夢
ランニングを始めた当初、私にはふたつの大きな夢があった。
ひとつは、100マイルのウルトラトレイルを完走すること。
もうひとつは、フルマラソンでサブ3(3時間切り)を達成することである。
前者は2015年に「KOUMI100」にて実現。長年の憧れだった100マイルレースを完走し、夢の「100マイラー」となった。
残るは、フルマラソンでのサブ3という夢のみである。
夢を夢で終わらせるか、目標として叶えるか
夢をそのまま夢にしておくのか、それとも期限を設けて現実の目標に変えるのか。それを決めるのは自分自身である。
「いつかやろう」と思い続けるだけでは、多くの場合、行動に移されることなく終わってしまう。
加齢によって肉体的なハードルは確実に上がっていく。
50代を迎えた私には、もう無限に時間が残されているわけではない。
20代、30代のように漠然とした夢を抱く時期は過ぎた。
今、持つべきものは「夢」ではなく「明確な目標」であり、それを実現するための具体的かつ現実的な計画である。
現在の実力と目標とのギャップ
私のフルマラソンの自己ベストは、2016年3月に記録した3時間25分台である。
サブ3との間には、約25分という大きな壁がある。この差を一度に埋めるのは、正直に言って簡単なことではない。
そこで、翌年3月の「古河はなももマラソン」を本命レースに設定。
まずは、現実的に到達可能なステップとしてサブ3時間15分(サブ315)を目標に定めた。
恐れず、着実に――現実的な第一歩
目標設定において重要なのは、「高すぎず、低すぎず」、自分の現在地から一歩先を見据えることである。
いきなりサブ3を狙っても、実力との乖離に挫けてしまう可能性がある。
だからこそ、PBから約10分短縮という「現実的だが決して簡単ではない」ラインに挑戦する。
着実に一歩ずつ、期限付きの夢に向かって進む。
年齢に抗うのではなく、年齢と向き合いながら、限られた時間を活かす覚悟で挑みたい。