2013年5月5日、丹沢山塊の主稜線「丹沢主脈」をトレイルランニングで縦走した。
丹沢主脈とは、神奈川県の塔ノ岳から丹沢山、蛭ヶ岳、姫次、焼山を結ぶ南北縦走路を指す。起伏に富んだルートであり、トレイルランナーにとっては魅力的なチャレンジコースである。
渋沢駅から大倉までジョグでアプローチ
小田急線・渋沢駅北口から大倉登山口までは約40分のジョグ。通常はバスに乗るところを、好天に恵まれ、走り出したくなる気持ちが勝った。途中のコンビニで補給を済ませつつ、大倉に到着。連休中ということもあり、ビジターセンター周辺は多くのハイカーで賑わっていた。
バカ尾根を越え、塔ノ岳へ
登山口からは「バカ尾根」として知られる大倉尾根を登る。標高差は約1,200mに及び、単調かつ終わりの見えない登りが続く。所要約2時間で塔ノ岳(標高1,491m)に到着。山頂も人であふれ返っていたため、長居せずに丹沢山を目指す。
稜線を走り、蛭ヶ岳へ
塔ノ岳から丹沢山(標高1,567m)までは約40分。ブナ林と笹原が広がる稜線は走っていて心地よく、高度感のある眺望が気分を高揚させてくれる。丹沢山も通過点とし、次なる目的地・蛭ヶ岳へ。1時間ほどで蛭ヶ岳(標高1,673m)に到達。神奈川県の最高峰であり、展望も抜群である。
木道の激下り、姫次、焼山へ
蛭ヶ岳からは木道階段の急な下りが続く。数年前にこの区間で膝を痛めた記憶がよみがえるが、今回はテンポ良く下ることができた。地蔵平を経て姫次へ。ここから東海自然歩道に合流する。姫次〜焼山の区間は比較的走りやすく、快調に進んだ。
焼山には「鉄塔」とも呼ばれる展望台があり、そこからの宮ヶ瀬湖の眺望は圧巻であった。
西野々から三ヶ木まで、思わぬロード区間
焼山から西野々バス停へ下るが、到着時点で次のバスは2時間半後。仕方なく三ヶ木バスターミナルまで約7kmのロードラン。無事にたどり着き、ここでGPS計測を終了。全行程は36.9km、所要時間は7時間50分であった。
走り終えての所感
「トレイルランニングであれば、どこまでも行けるのではないか」という幻想を抱く瞬間がある。実際には限界があることも承知しているが、今回の旅はその幻想に少し近づけたように感じた。距離も時間も、自分の脚で塗り替えていける感覚がそこにはあった。
次回は別ルートで、またこの山塊を駆け抜けたい。