本当に久しぶりに2泊3日のファストパッキングへ。
1日目:折立→太郎平→黒部五郎岳→双六岳→双六小屋
2日目:双六小屋→赤牛岳→平ノ渡場→五色ヶ原山荘
3日目:五色ヶ原山荘→薬師岳→→太郎平→折立
家から1時間で北アルプスの登山口に着ける幸せにあらためて感謝。
1日目、金曜日でしたが登山者の方は多く駐車場は9割方埋まってました。
黒部五郎は稜線ルートを楽しみ、途中滝のような雷雨にもあいながら双六でツェルト泊。
双六岳からの鷲羽岳方面は本当にいい眺めです。

双六岳から鷲羽岳

ツェルト泊
2日目、読売新道は長いので三俣山荘で水を1リットル余分に持ち、
鷲羽岳・水晶岳をクリアして赤牛岳へ。
読売新道を下る登山者の方はいないですね。
平ノ渡場には渡し船出発の3分前に到着、ギリギリセーフ。
五色ヶ原への登りはキツイですがTor des Glacielsのいい練習になります。
3日目は勝手知ったるTJARのコースを久しぶりにたどりました。

赤牛岳から薬師岳
久しぶりのギアレビュー。
■SILVA Trail Runner Free 2 Ultra 145g
LEDLENSERのH8R・NEO10Rをこれまで使用しており、
250ルーメンで14時間程度もつことから、100マイルオーバーのレースやファストパッキングで重宝しています。
ただ、明るい範囲(幅)が少し狭いな… というのが前々から思っていたことでした。
H8Rが発売されてから10年間、他社メーカーのライトも進化しているのですが、
点灯時間が長く軽いモデルというのはなかなか出ませんでした。
2016年前後のTJARで使われることの多かったSILVA Trail Runner2、
2024年にTrail Runner Free 2 Ultraというモデルが出たのですが、
日本語で読めるレビューがほとんどなく、
たまたま手に入れることができ早速使用してきました。
まず、軽い! LEDLENSERと13gしか変わらないはずなのですが、
前後の重量バランスもよく、ライトが小型なのもありとても身に付けやすいです。
長時間使用しても頭や耳が痛くなることもありませんでした。
そしてSILVAらしい、明るい幅が広く、遠くまで明かりも届き、
中間(250ルーメン)照度がフラットや下りではちょうどよかったです。
最低照度(50ルーメン)でも想像以上に明るく、登りは全く問題ありませんでした。
点灯時間は約11時間。バッテリーケース+単4リチウム3本だと約5時間でした。
バッテリーはUSB Type-Cで充電が可能で、充電速度もそこそこです。
これはLEDLENSERがMicro USB Type-Bだったころから進化したところです。
バッテリーケースと単4リチウムだと、
中間照度が200ルーメンに落ちるのですが、
ほとんど気にならないレベルで、フラット・下りでも問題なく進めました。
点灯時間は短いですが、標準バッテリーよりさらに20g程度軽いので、
軽さを求める方には選択肢としてありかもしれません。
上下の角度調整は無段階にでき、
よくあるライトでは水平から下方へ段階式に変えられるのですが、
これは水平から上方にも動かすことができ、
登りでも顔を上げずに手だけで進む先を照らすことができます。
風の無い状況で置いておくと、
中間照度だとライトが熱くなりますが、
通常通り頭にはめて行動している分には、
そよ風程度で気温が高くない環境で熱くなりませんでした。
最低照度だと置いておいてもほとんど熱くはなりませんでした。
1つだけ注意点というかビックリポイントで、
バッテリー切れまで明るさが全く変わらないのですが、
バッテリーが切れたとたんにブラックアウトします…。これにはビックリ。
ザックの取りやすいところにバッテリーケースとスマホを入れておくと安心です。

Trail Runner Free 2 Ultra
■Rab Veil XP 20 476g
これも発売されてから間もないもので、
日本語のレビューがまだあまりありません。
これもものすごく良かった。
容量・重さ・耐久性のバランスが秀逸で、走りやすい。
まず容量は、2泊3日の食料・火器・ツェルト持参ファストパッキングでちょうどいいです。
ロールトップなのでざっくり放り込んでも圧縮できます。
サイドポケットも容量が大きすぎず小さすぎず、ちょうどいいコンプレッション。
右側にはジッパーのポケットもありスマホを入れるのにジャストサイズ。
背面のメッシュポケットもちょうどいい大きさと保持力です。
背面のコードが秀逸で、中央から下部に背面メッシュポケットへつながっているのと、
中央から上部にトップ部分へつながっているのがとても使いやすく、
パッキングを安定させることができます。
重さはちょうどよく、走っても揺れたりブレることがなく、
荷物の重さを感じることがあまりありません。
また、500gを切るザックでは、ショルダーの付け根部分が消耗して切れかかったりするのですが、
このザックは見るからに、というか素材の耐久性が高いことが分かり、
これから長く使えそうです。
両サイドには上部からストックを差せるスリーブがあり、
これもちょうどいいサイズで耐久性もそこそこありそう。
ULのザックは特徴のあるモデルが多いのですが、
これはなんというか、すべてのバランスが高いレベルで整っていて、
レース本番やここぞという時のファストパッキングで使えるもの。
本当によくできているザックです。

Veil XP 20
■MMA Athlete Line 7-pockets Run Shorts 130g
これも2025年から出たもので、ものすごくよくできてます。
素材や機能などは↑のYouTubeをぜひご覧ください。
実際に半年使い込んでみたレビューです。
まず、急な登り下りでの生地の突っ張り感が全くと言っていいほどありません。
MMAのショーツは本当に素晴らしいつくりで、どのショーツ・パンツもストレスフリーなのですが、
これも本当にスムーズに履くことができます。
北アルプスの急なトレイルの登り下りを腿を大きく上げ下げしたり、
里山をステップを踏みながら小走りに登ったりスピードを出して下ったり、
いろいろな局面でも、ショーツの動きの限界を気にする必要が全くありません。
生地の伸びということではなく、裁断が登山の動作に合っているのと、
生地のボリューム・配置がちょうど良く、動きが出た時に生地が自動的に必要な場所に追随している感じです。
丈の長さも長すぎず短すぎず本当にちょうどいい。
また乾きが早く、股下の部分は生地が変わっていて少し伸びやすくさらに乾きやすいです。
一昨日も黒部五郎岳付近で土砂降りの雨にあいましたが、
その後双六小屋までの晴れ間の合間に乾きました。
濡れてもあまり重くなる感じがなく、肌にもベタっとくっつくことがなく、
ストレスフリーに進むことができました。
あと、インナーが股ずれしません。
ショーツとインナーの一体型のものは、ショーツの素材なのか、
股ずれするものが多いのですが、これは1日の使用では股ずれがありませんでした。
レースや長時間のファストパッキング向きだと思います。
ポケットの位置が秀逸で、毎年モデルごとに微妙に改良がされていて、
両手を突っ込むことのできるポケットの「角度」「容量」「保持力」が絶妙です。
行動時だけでなく、ファストパッキングではテン場到着時にテントのタグをもらったりすることも多いので、
このポケットは本当に重宝します。
背面のポケットにもスマホが入り、ファストパッキング(特に滞在時)にピッタリ。

7-pockets Run Shorts
今シーズンはもう3,4回ファストパッキングに行けるかなと思ってます。
北アルプスは本当にキツイけど、富山にいるうちに近くの山に行っておこうと思ってます。
新しいものも少しずつ試してみたいですね。